2025年スローガン
「不易流行、為せば成る。」
~Smart&Breakthrough~
2025年の一文字

理事長挨拶

今年度のスローガンは「不易流行(ふえきりゅうこう)、為せば成る」を掲げました。
さらにサブタイトルとして「Sumart & Breakthrough」と続きます。
今年で、米子青年会議所は67周年を迎えます。これまでの歴史で紡いだ本質的な強みを活かし、変えるべきを変えて進化する。そして努力を怠らずしっかりやり切る。
憧れられる存在でいられるよう常に意識し、殻を破ってゆく。
このような思いを込めました。
私たちは、米子青年会議所です。国際団体としての存在感や多くの先輩による温かいご支援を武器に、このまちに“おもっせえ”ことを起こし続けてゆく一年にいたします。
青年の取り組みに、ご期待ください。
そしてこの挨拶を読んでいただいているあなたも、ぜに一緒におもっせえことを起こし、一生の友を得ていただけたら幸いです。あなたの個性が、私たちの強みになってくれるはずなのです。
お気軽にお問い合せ下さい。お待ちしています!

第67代理事長 松井 大豪
1.はじめに
私は、JC2世です。物心ついた時から、私の身近にはいつもJCがありました。家族や青少年を交えた多くの事業や米子がいな祭。国際交流では、1995年、時のカトマンズ青年会議所理事長・ マンガルマン氏のホストファミリーとして一つ屋根の下で過ごし、多くの語らいと交流の機会を得た事。遠い異国の紳士は、まだ地方では海外になじみの薄い時代、小学生だった自分に大きな刺激と衝撃を与えてくださいました。学校生活や近所の友達付き合いから一歩踏み出してもなお、JCのお陰で少年の日常は刺激といろどりにあふれていました。JCを通じて見、触れる米子のまちは輝いて見えたものです。私は無邪気に思いました。「JCはまちの大人にも子どもにも価値をもたらしている…すごい!」まちを明るく、豊かに。その誇り高い伝統、すなわち本質は今も変わらず、私たちに息づいているはずです。
2.米子青年会議所の魅力って?
様々なバックボーンを持つ青年が集まる米子青年会議所。いざ「私たちの魅力は何か」と問われれば、様々な意見が出ることと思います。そして大切なのは、そのどれもが正解であるはず、ということ。それぞれが感じる魅力。この多様性は確かに強みであります。一方、だからこそ組織としてのブレが生じているのではないかという見方を、あえて提言したいと思います。歴史があり、魅力があふれる団体であるからこそ、あえていくつかに絞って強みを突き抜けさせたい。なんでもある、は何もないのと同じなのです。そこで、今年度は私たちの魅力と武器を再定義したいと思います。そして、それらをより強めるために何ができるのかを考え、実行しなくてはなりません。世間の大きなうねりや会員数の変動を経、67 年目を数える今日だからこそ、その行為には大きな意味があります。
【魅力①】世界に開かれたLOMであること
例えば、例会を思い出してみてください。日本国旗やJC旗のみならず、韓国旗、ネパール旗が掲げられています。当たり前のように複数の海外国旗が掲揚される団体なのです。このような団体、きわめて稀な存在だと思いませんか?当然のように毎年海外の姉妹LOMと交流を持つことができ、海外との行き来がある。グローバル化が叫ばれるよりもはるか前から続くこの交流は、他の地域団体や他LOMなどから羨望を集めうる私たちのかけがえのない資産であります。今年度は釜山東莱、カトマンズとの交流をしっかりと継続しつつ、より世界に開かれたLOMを目指しましょう。
【魅力②】心強いシニア会の存在
青年たちが切磋琢磨し、交流し、地域のために運動を起こしてゆく。事業を通じ、想いを具現化してゆく。仲間を増やしてゆく。これらは私たちJAYCEEの日常であります。その活動を思い切りよく行うことが出来るのは、シニアの先輩方の積み上げてこられた歴史、実績、そして想いあってこそであることを今一度認識しましょう。シニアの皆様は私たちをあたたかく見守ってくださいます。コロナ過などで交流がままならなかった頃は過ぎ去り、交流を深める土壌は出来上がっています。私たちも、もっとシニアの皆様に交わる意識を持ちましょう。豊富なご経験や知見を拝借し、より運動の精度、勢いを上げ、米子青年会議所の存在感を発揮していきましょう。
【武器】組織力を強めるための新たな手段を得たこと
いかなる組織でも、仲間を増やすことは至上命題であります。数が力を生み出すのは事実であり議論の余地もありません…しかし、ここ数年の拡大活動は芳しくはありませんでした。私自身、拡大の当事者として過ごしたこの数年を大いに反省しつつ、新たな手段の必要性を感じていました。そして、その手段、すなわち武器を得ることが出来ました。まずは賛助会員です。この新たな仕組みが導入されたことで、幅広い賛助を募ることが可能になりました。より柔軟で幅広い拡大活動も行うことが出来ます。「米子青年会議所を応援したい」という法人会員はもちろん、・「まずは一緒に事業をやろう」「例会で共に学ぼう」そのような個人会員もどんどん増やしていきましょう。そして、その中から法人/個人を問わず、「事業に参加するだけではなく、皆と一緒に事業をつくりたい」と思える仲間を増やせるよう、正会員がしっかりと背中を見せていきましょう。そのためにも、Be・・Smart!格好いい青年でいましょう。更に、入会年齢の増幅も実施されます。私たちとともに活動したいと思ってくれる青年、そして私たちがともに活動したいと思える青年。これまで以上に幅広く誘(いざな)うことが可能になりました。これまで勧誘がしきれなかった層にアプローチすることが可能になります。拡大活動は組織力の向上のみならず、拡大対象となった方に新たな学びや仲間を得ていただくことです。多くの青年にその機会を提供することはまちを明るく豊かにすると信じています。拡大活動の意義はとてつもなく大きいものなのです。
3.米子のまちに何をもたらすか
2018年度からの10年間を貫くのは60周年運動指針です。「Empower・YOU! 人間力あふれる未来の創造」は、今後のテクノロジーが進む未来にこそ、私たち生身の人間だからこそ出来ることを通じて地域を元気にしてゆくことが、大きな指針となっています。今や時差なく、世界のどこであっても情報を得ることが可能となっています。オンライン会議や最低限の接触で完結する数多くのスキームが生み出され、コスト削減や効率重視の運用やノウハウはすっかり世間に浸透しました。しかしコロナ禍を経て早数年、私たちが得た気づきは、それらは補助的な手法であり、対面の触れ合いや交流にとって代わるものにはなり得ないということです。現在の社会において、私たち青年会議所に求められる事業はなんなのでしょうか。それは実際に人と人とが触れ合う交流であり、学びであり、まちの活性化でなくてはなりません。そしてそれは、まちが、人が何か新しいことをディスカバー(Discover/発見)できることであり、なによりも米子の言葉でいえば“おもっせえ(面白い)”ことでなくてはなりません。効率はもちろん大切ですが、事業を行うと計画段階でも、実行段階でも想定通りにいかないことがたくさん出てきます。事業が与えるまちへの影響のみならず、様々なトラブルからも多くを学ぶスタンスを持つ団体でいましょう。“おもっせえ”事業は全員で作る。年代、在籍歴の両面で若い世代はどんどん前に出てください。出る杭は打たれども、出過ぎた杭は打たれません。むしろそれは柱となり、その柱はJCを、ひいてはこのまちをより強くする大黒柱になってゆくはずです。
4.会員は家族。組織は軍隊。
会員は組織の構成員であり、会員がスムーズにJC活動が出来ない事情が生じることもあります。その際、組織の他メンバーは可能な限り彼 彼女をサポート、フォローをしなくてはなりません。助け合いは組織ならではの特性です。若い我等にも「JCの仲間は皆信じあ
う」という一節があります。会員を家族のように大切に、時に厳しく向き合い、一生の友となってゆけるだけのかかわりを持ちましょう。それは事業構築で協力することであり、励ましあうことであり、共に濃い時間を過ごすことでしか成しえません。人との広い繋がりや様々なスキルだけでなく、家族として接することをぜひ意識してください。一方で、組織は「軍隊」であるべきです。具体的には「組織に求めるのと同等かそれ以上に、組織のために出来ることをする」ということです。集まりへの参加ももちろんできることの一つ。アメリカ合衆国第35代大統領ジョン F・ ネネディも就任演説で「あなたの国があなたのために何ができるかを問うのではなく、あなたがあなたの国のために何ができるのかを問うてほしい」と述べました。JCも全く同じです。組織に求めるのみでなく、自分は何ができるのか。自分はどうしたくて、どう動くのか。会員一人一人が主体的で当事者意識を持った、組織力の高い強い団体でいましょう。そのために、都合を調整する努力を惜しまないスタンスを皆さんに求めたいと思います。私もやんちゃ盛りの息子 2人を持つ父親です。日々様々な事象が噴出しますが、それでもJC活動のための調整や努力は惜しみません。このスタンスは役職や年次によるものではなく、組織の一員、JAYCEE として当然の姿勢だと思っています。家族であり、軍隊である私たち。例会や委員会など、多くの集いがあります。これらに当然に出席することは基本であることを、今一度認識しましょう。
5 最後に
今年度のスローガンに「不易流行、為せば成る。 ~Smart&Breakthrough~」を掲げました。最後に、この意図をお伝えしたいと思います。不易流行(ふえきりゅうこう)松尾芭蕉の言葉です。「本質や強みを見失うことなく、新しいものをどんどん取り入れて
いくこと」という意味とされています。私たち米子青年会議所の本質と強み。それを見失うことなく、強めていきたい。そして拡大の手法や議案の作成についても新しい手法を大いに取り入れる一年となります。街を活性化し、明るく照らしてきた歴史。地域随一の国際組織としてのポジション。これらの強みを強めつつ、拡大でも賛助会員、対象年齢増幅という新たな手段を大いに活用してください。
為せば成る
もとは古代中国のことわざですが、米沢藩藩主・上杉鷹山の言葉として広く知られています。正確にはこのあとに「為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」と続きます。努力して取り組めば、かならず成功する。成功しないのは努力が足りないから。とことん事業や取り組みを磨き込み、それでも起こる不測の事態も苦しみ楽しみ組織の血肉とし、最後には一皮むけた組織に、青年になってほしい。私はこの言葉に、そのような思いを込めています。
Smart/スマート
辞書を引くと主に2つの意味が出てきます。「利口な、賢明な」「姿勢、身なりが格好良い、小粋なさま」です。この両方の意味を込めています。事業や取り組みは全員で行おう、と述べました。その際、思い切り頭で汗をかいてください。議案作成者、協力者すべての方にお願いです。そして、賛助会員や拡大対象者に対して、「この人のようになりたい」と思ってもらえる人でいてほしいと思います。会員各位、みなさんの個性や強みを“格好良さ”に昇華し、魅力ある組織でいましょう。
Breakthrough/ブレークスルー
「突き抜ける」が最もしっくりくる表現です。米子青年会議所が積み上げてきた歴史、強みから更に一段階上にゆく一年にしましょう。組織のためにできることを、全員でやる。個人個人でも、「仕事の都合が…」「家族が…」をすなわち不参加という単式で終わらせるのではなく、「どうすれば参加できるか」「ここまでならできるのではないか」と、一歩踏み込んだ思考を持っていただきたいと思います。これも立派なブレークスルー。全員で一歩踏み込み、突き抜けてゆきましょう。
年間を通じて、各自しんどい場面もきっとあります。しかし、終わってから「成長した」「世界が広がった」「興味が更にわいた」などといった前向きな気持ちで振り返ることが出来る一年になると思います。皆で走り切る一年にしましょう!
- 米子が誇る国際組織としてのブランディング
- 会員拡大5名、賛助会員50件
- 60周年運動指針に沿った運動の展開 ~“おもっせえ”でまちを元気に~